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「動物医療グリーフケアセミナー in 高知」に参加しました

 

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「動物医療グリーフケアセミナー」に通うようになり、5年以上が経ちました。この考え方がこれからの日本の動物医療に欠かせないものとなると確信している 認定動物看護師の武田真優子(@aisu_dog)です。

 

私は動物看護師として働いてた日々の中で、どうしたらいいんだろうと困っていたことがひとつありました。何年働いても、それは解消されることはありませんでした。それは、「自分と暮らすペットが”亡くなりました”と連絡をくださったときに、なんと声がけをしたらいいのだろう」ということでした。

 

何度もその方とお目にかかっていたなら、思い出を語ったり、治療の様子を頭に浮かべながらお話しすることができます。しかし、自分がそれほど今までお目にかかっていなかったり、また関係性が遠いときなど、そのようなときに言葉が詰まってしまって、

 

「そうなのですね…先生とお話しされますか?」

 

ということで精一杯でした。これももちろん間違いではないでしょう。「でも」という思いがぬぐえなかったことも事実です。

 

そんなときふと目にしたのがグリーフケア」という言葉でした。

「これから大切なことになる」と直感した私は、当時の病院の院長先生にお話をして、このセミナーに参加をしました。そこでお目にかかったのが、動物医療グリーフケアを日本に広める活動をされている獣医師の阿部美奈子先生でした。

 

 

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グリーフは特別なことではありません。私たちが生きている中で毎日経験している「日常の中で起こる喪失体験」です。例えば「自分が食べたかったプリンを食べられてしまった」ということも、「台風がやってきて飛行機に乗れなかった」ということも、グリーフです。

このグリーフは、その対象が自分にとって大切なものであればあるほど、大きく発生することが自然です。ですので、自分にとっては大したことがなくても、相手にとっては大事なことである、というギャップがうまれることもあります。

 

「ペットロス」はこのグリーフのひとつであり、自分にとってペットが大事な存在であればあるほど、この悲しみは深く大きくなることが自然です。このペットロスはじめグリーフには回復するまでに心理過程があり、順番に経てゆくことで自然に落ち着いてゆきます。問題はこのときに周りの人が自分の価値観で何か言ってしまうこと。「ペットくらいで」とか「時間が解決するよ」とかですね。

 

また、このグリーフはヒトだけではなくペットにも起こります。動物医療グリーフケアはこのペットの目線で物事を考えることが私が一番感銘をうけたポイントであり、私がペットと関わる中で大事にしている部分でもあります。だから、私はできるかぎりペットホテルは行わずペットシッターを行っています。(旅行の際、ペットをお預かりするのではなく、自分がご自宅まで行ってケアをする)

 

 

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グリーフケアを意識し、対応されている動物病院もあることを知っています。しかし、ペットの「病気」に注目しペットの心を診ないということが多いことも経験上知っています。ペットと共にいるヒトが戸惑っている姿を、動物看護師として幾度も見てきました。

 

決して私が見てきた獣医師や動物看護師が間違っているということではありません。ただ、視点が違うということなのです。動物病院はペットの「病気」からの視点で物事を考えがちなのです。


もうその子の病気が治らないとなったときに、この傾向が顕著にみられます。もしこのような時に「ペット主役のエンディング」を考えることができたら「生前のギフト」、つまりペットにも共に暮らすヒトにも、最期までどうやって楽しく幸せに過ごそうかと考える力になりえるのです。

 

 

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ペットのグリーフを考えるとき、人の目からではなくペットの中に入るイメージでペットの目から景色をみて感じてみることが大事なことです。


例えば、突然動物病院に入院をしなくてはならなくなった場合。

ペットの目線で考えれば、具合も悪いのに、いつもと違う場所、におい、音、ヒトに囲まれ、さらに変な機械や処置までされ、大好きな共に暮らすヒト(飼い主さんと以下今回は書きます)とも離される……程度の差はあれそグリーフ状態になるでしょう。

そのときには、ペットの心を守るためにできること、例えば、大事にしているおもちゃを持って行ったり、飼い主さんのにおいが服を置いたり、いつも使っているタオルでくるんだりするとよいですよ。

 

もちろんこれはペットの性格にもよるので、「恐怖」「不安」が強い子ほどケアが必要になります。こういうことが必要なく、ケロッとしている子もいます。

 

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何があってもできるかぎり「日常」を続けることが大事なこと。


ペットにとっての日常とは「歩けること」「4本足で立てること」という些細にも思えることだったりします。

 


私は7月末、ある老犬の最期を見送りました。

見送る前、寝たきりになっていたその老犬の写真を見た阿部先生から教えていただいたことが、段ボールで立っている態勢を1日のうち少しでも作ることでした。もともとイヌは4本足で立っている動物ですので、呼吸が楽になり、表情もホッとしていました。

 

 

ペットをお迎えしたときに最期を見送ることを想像しない飼い主さんが多いのですが、お迎えする前から最期のことを考え共に暮らせることが大切なんですね。


またこれは、動物病院の協力も必要なことです。ヒトにも動物にとっても安全な場所(安全基地)となりえるように、動物病院は努力をしてゆく必要があると思っています。


これからも動物医療グリーフケアが日本中に広まり、飼い主さんとペットの安全基地が増えますように。


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阿部美奈子先生、6月に引き続き、高知へお越しくださりありがとうございました!

 

 

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