少しセピア色かかっていますが、この「青」はルリボシカミキリの青。福岡伸一先生の原点です。
福岡伸一さんの著書「せいめいのはなし」を読みました。
この本を読むと、福岡伸一さんと「内田樹さん」「川上弘美さん」「朝吹真理子さん」「養老孟司さん」の4名が、対談されている姿を、眺めることになります。
内田樹さんが、わたしが敬愛する奥田浩美さんと同じこと言ってらっしゃることに衝撃を受けました。
内田樹さんは、動的平衡を経済活動に当てはめて福岡伸一さんとお話しされています。
クラ交易という、あるふたつの国で赤白の貝殻を交換する交易の話を例に出しながら、
どんな商品を所有していようと、そんなことは本来アイデンティティとは何の関係もない。クラ交易と一緒で、どれだけ多くの人と固有名でつながっているか、どれだけ遠くの人を支援したり保護したりする責任を負っているか、どれだけ多くの自分を支援し、保護してくれるパートナーを持っているか、その人たちとの関係をどうやって円滑に維持できるか、そういう市民的成熟が問題なんです。貝殻なんか、いくら持っていても、それ自体に何の意味もないんです。問題はそれをどうやってパスするのかということであって、パスの仕方においてのみその人のアイデンティティは示される
と…。
その後の文章は、サッカーやラグビーのようなボールゲームを例に進み、それは、奥田浩美さんの著書「ワクワクすることだけ、やればいい!」の帯にあるチャンスは人からもらうものであるという一文でまとめられるのです。
他、「せいめいのはなし」というひらがなのタイトルからは想像もできない濃密な対談です。オススメ。
福岡伸一先生の原点「ルリボシカミキリの青」もよかったら!この青と冒頭の画像内名刺の「青」は同じ色なんですよ。